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憧れる「ものを作る生活」


先週末の多目的スペースでは渡邉加奈子さんによる「あんぼのワークショップ」が開かれました。あんぼとは、米粉で作るおやきのようなものです。当日飛び込み参加も含めて10人ちょっとの参加者で楽しく、おいしいワークショップを堪能しました。

講師の渡邉さんとは、私が大学で働いているときに知り合いました。--pagebreak--彼女ははじめ学生(そして私は教員)だったのですが、卒業後になんとその大学の職員(それも教務課!)となったので、今では苦楽を共にした仲間といった関係です。さらに大学では時間のある時によく、どんなライフスタイルを送りたいかといったことを議論していました。彼女と私の共通した思いは、手に職をつけたいということです。お金がそんなになくても、ものを作る術を持っていたら、最低限生きていけるような気がします。
 

私の祖父は大学で研究をしていたのですが、戦後の東京では何もなすすべもなく、唯一持っていたたくさんの本をちぎって火にくべてご飯を炊いたという話が脳裏に焼き付いています。そんな祖父も私が子どものころ、家で梅干しを作ったり、庭の杏でジャムを作ったり、お豆から餡子を作ったりといったことを当たり前にやっていました。私はどれもお店で購入しています…。
 

その後渡邉さんは仕事を辞めて、長野県の最北にある栄村に越していきました。この村は彼女が学生の時から調査で通っていたところです。そこで自分が食べる分のお米とお野菜を作り、現金収入のための仕事もしながら、地域のおばあさんたちにこの地域で昔から作られている「あんぼ」作りを学んでいます。うーん、完全に先を越されました。

私はというと、毎日ご飯を作ってくれるこうちゃんに頼り、保存食作りもまどかちゃんに任せっぱなし。バタバタ働いている割には物を作る術を磨く時間をあまりとっていません…。
 

ところでそのあんぼワークショップですが、米粉の状態から生地を練って、蒸して、具を入れて、さらに焼いて、食べるまでを一緒に体験しました。実は私はこのあんぼを「かぜのね」の喫茶で出せないかと密かに画策しています。なので、結構真剣に参加したんですよ。もしかしたら「かぜのね」であんぼが食べられる日が来るかもしれませんので、期待せずに待っていてください。

  豆や米の販売も。
 

ちなみに、「手に職」とか「ものを作る術」とか大げさな表現を使いましたが、私自身はもう少し自分の手で生活する時間をとって、方法を磨きたいと考えている程度です(知恵もほしいかな)。なので、完成度はそんなに問いません。たとえば繕いものをもっとして大切に服を着ていきたいとか、家庭菜園をして多少は食べるものを作ってみたいとか、保存食を作るとか、石鹸を廃油から作ってみるとか、家具とかもそのうち作りたいかなぁ? といった程度です。でも私一人だとなかなか始めないので、来年は「かぜのね」で縫物を皆でやる会を始めたいなぁと思っています。「ちくちくの会」みたいな。興味のある人、ご連絡ください。誰かに背中を押してもらいたいだらしのない春山でした。
 

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