働き方の多様性について
久しぶりのブログ更新です。というか…久しぶりの営業ですね。今年もまた長い夏休みをいただきました。かぜのねが営業を始めてから、毎年夏と冬に2週間ずつのお休みをいただいています。昨年は梅雨休みもいただいて、スタッフ皆で「天の紅茶」を仕入れている水俣に行ったりもしました。さすがに今年は経営のお目付役担当の協同経営者に反対されましたが…。
普段も週休2日で営業しています。昔からお商売をしているおじさまたちには、「いい商売でんなぁ〜」とイヤミを言われます。--pagebreak--少し前まではサービス業は年中無休!くらいの気持ちで働いていたのでしょう。確かに年中無休のお店は消費者の側からみると便利ですよね。かぜのねは、「せっかく行ったのに閉まってたよ」とよく言われます…ごめんなさい。
かぜのねのスタッフは皆「お金よりも時間がほしい!」という人ばかりです。仕事以外に活動や趣味などに時間を使いたい人が集まってきています。そのうち、かぜのね以外にも収入を得る場を作りたいという者もいます(複数の収入源があると安定しますよね)。年やシーズンによって働く時間を多くしたり、少なくしたりという調整もできる範囲で皆で協力して、本人の希望に合わせています。
もちろん(?)、収入はご想像の通りあまり多くはありません。協同経営で、皆が個人事業主なので、失業保険とかも出ませんし、保険も各人が国民保険に入っている状態です。会社に雇われているのよりもそういった側面で考えると条件は下がるかもしれません。
まぁ、これはそれぞれの人たちがどのような働き方や生き方をしたいかということだと思います。何がいい、悪いではない。もちろん、そんなこと言ってて赤字が続いて閉店していたら全く説得力ありませんが…(ドキドキ)。
私が大学で働いていた時、卒業前の学生たちは親や就職課にせっつかれて、就職活動に明け暮れていました。理不尽なことにも耐え、本当にこんな仕事したいのかと思ったり、中には他にやりたいことあるのにそれをあきらめて就活したり…。そして、卒業生たちの中には就職先で心身共にぼろぼろにされた人もいます。
私はそのとき、学生たちに「就職以外にもいろんな生き方があるんじゃない」と言いたかったのですが、同僚の一人に「自分は安定した職場で雇われているのに、学生にそんな無責任なこと言えないのでは」と問われ、何も言えなくなってしまいました。それも、かぜのねを始めようと思った理由の一つです。自分の仕事を自分で作る(私は仲間と作りましたが)。そして自分の働き方は自分でコントロールする。そんな働き方をして、楽しく、やりたいことをやって暮らしている人たちが増えたら、もっと自由な選択をすることができる人も増えるのではないか…。
もちろんリスクは大きいです。でも、実は今の社会では企業などに就職してもリスクはとても大きいのではないかと思ったりもします。それはそれで、皆でいろんな形でセーフティネットのあり方を考えていきたいものです。パーフェクトな職場なんてないのですから。