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「天の紅茶」訪問


私たちの梅雨休みは熊本旅行(…いや、研修)に費やされました。前日の深夜まで働いて、本当に行けるのか?と疑いつつも何とか伊丹空港を脱出。熊本では怪しいくまモンに出迎えられ、テンションが一気に高くなりました。


 

熊本市内や阿蘇などでもいろいろあったのですが、ここでは3~4日目に訪問した水俣について、特に天の紅茶の畑を訪問した際の報告をします。--pagebreak--

天の製茶園
http://www.facebook.com/AmanoTeaFactory
 

天の紅茶は、かぜのねでも人気のメニューです。「テンノコウチャ」ではなく、「アマノコウチャ」と読みます。なぜならば、天野さんが作っているから。私はかぜのねをはじめる前からこの紅茶の大ファンで、今でも毎朝ガブガブ飲んでいます。
 

当日は3代目の浩さんが案内をしてくれました。水俣の市街地から車で20~30分山に入り込んでいくとお茶畑が広がる標高600mの集落に入ります。熊本県と鹿児島県の県境に近いところです。この集落は戦後に入植して、今でもお茶畑を営んでいる家族が多くいます。その中で、天野さんの畑では農薬を使わずに栽培しています。浩さんのお父さんである茂さんが34年前から、妻の病気を機に少しずつ無農薬の栽培に移行していったそうです。
 

実際畑を見せてもらうと、他の茶畑は草もなく(除草剤?)、整然としたよく写真や映像で見るようなきれいな茶畑でしたが、天野さんの畑は草とお茶の木が共存していて素人がぱっと見ただけでも全然違いました。もちろん、天野さんの畑も草が必要以上に大きく茂らないように、3~10月の手入れの時期は手仕事で草をとったりと大変だそうです。この時期にいかに人を巻き込めるかというのも課題だそうです。今はお父さんと息子二人、そして入れ替わり立ち替わり訪れるウーファーの人たちで作業をしているとのことでした。

 
 

私が天の紅茶が大好きな理由は、渋みがあまりなくてあっさりとしていながらも、やさしい甘い香りがするからです。今回その理由がわかったような気がしました。ほとんどのお茶の木は接ぎ木で増やすものなのですが、天野さんの茶畑の半分くらいは種から育てた在来のお茶の木なんだそうです。種から育てると、根っこが2mくらいの深さまでしっかりと張り、土から養分を吸い上げることができるので、投入する肥料も接ぎ木に比べて格段に少なくて済むそうです。緑茶用のお茶の木には肥料をしっかりやって、窒素が多くなるので紅茶をつくる際に必要な発酵がなかなか進まないそうです。それに比べて、在来のお茶の木は虫がついてふにゃっとしたくらいの葉っぱがちょうど紅茶をつくるのに適していて、自然に寄り添って生産していけるということで紅茶をメインでやっていくことにしたそうです。(私のメモと記憶で書いているので、間違えがあったらごめんなさい…。)
 

今ではあの「とらや」の羊羹にも天の紅茶が使われています。
http://www.toraya-group.co.jp/products/pro01/pro01_013.html
 

ちなみにかぜのねではスリランカ産の「ウバ紅茶」も提供しています。こちらはアッサム種と言って、南方で栽培されている鋭く強い香りの種類で、「天の紅茶」は北方系の中国種でタンニンが少なめなんだそうです。緑茶も中国種です。いろいろ勉強になりました!
 

浩さんはお茶だけでなく、集落の水や環境を汚さずに生産・生活したり、世代交代してお茶を作り続けていける集落にしていきたいなど、広い視野で今後の展開を考えているようでした。
さらに水俣の市街地に最近お店(天の製茶園 和紅茶工房 水俣六つ角店)を出したのですが、商店街を盛り上げていこうとしている若い人たちとのネットワークも活発そうで、夜はその仲間を誘ってくれて、一緒に大宴会となりました。いやー、皆おもしろい人たちだった! 今度はぜひ京都にも来てほしいなぁ。
 

 

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